蛇口の修理

ね、あいつをつかまえて、ひどいめにあわせてやろうよ。」田中君は、かおをまっかにしておこるのでした。しかし、米田君は、なにか、べつの考えがあるらしく、すこしもさわぎません。こわがって、ふるえているりさちゃんと、目をむいて、おこっている田中君を、力ずけたり、なだめたりするように、修理笑っていいました。「まあ見ていたまえ、いまにわかるよ。あの息子が、ほんとうに殺されたのかどうか、いまにわかるよ。」そのとき、まっすぐに立っている縄を、スーッと、すべりおりてきたものがあります。あの恐ろしい赤人です。かた手で大ダンビラをにぎり、かた手だけで、すべってきたのです。蛇口の修理にはまっかに血がついています。「米田さん、あの血をごらん。やっぱり、ほんとうに殺されたんだよ。ね、あいつを、とっつかまえよう!」米田君は、かけだしそうにする田中君の手を、ぐっとっかんで、ひきとめました。「いまにわかるよ。じっとしていたまえ。」すると、そのとき、とっぴょうしもない笑いこえが、聞こえてきました。「ワハハハハハ……。」地上におりた大ダンビラの男が、三君のほうを向いて、さもおかしそうに笑っているのです。大魔術赤人は、やっと笑いやむと、大ダンビラを地上に投げすてて、なにかしゃべりはじめました。「おれは、とうとう、あのにくい息子を、バラバラにしてやった。どうだ、すごい腕まえだろう。え、びっくりしたかね。なんだ、そっちの息子は、ガタガタふるえているじゃないか。いくじのないやつだ。なにもきみを、バラバラにするわけじゃないよ。」